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オアフ島ガイド - ハワイが発祥の地。サーフィンの歴史について
オアフ島ガイド - ハワイが発祥の地。サーフィンの歴史について
2021年 05月 20日
ハワイのマリンスポーツと言えば、一番に名前が挙がるのがサーフィン。実はハワイが発祥の地とされていることをご存知でしょうか?ハワイアンにとってスポーツでありカルチャーでもあるサーフィン。そんなサーフィンとその歴史についてご紹介します。
王族も愛したサーフィン
ハワイ語でサーフィンは「ヘエ・ナル(He’e nalu)」。“ヘエ”=滑るように進む、“ナル”=波、を意味します。波を滑るように進む、それがサーフィンです。サーフィンは大昔からハワイで親しまれていて、庶民から王族まで、多くのハワイアンを虜にしてきました。初代国王であるカメハメハ大王やカラカウア王をはじめ、王族もこぞってサーフィンを楽しんでいたのだそう。古代よりハワイとともにあったサーフィンは、神話や伝説でも描かれています。
庶民もできるスポーツでしたが、王族と庶民とでははっきり区別されており、よい波が来るようなサーフフィンスポットは王族の専用になっていて、庶民はその場所を利用できませんでした。また、サーフボードも王族はオロと呼ばれる5メートルを超えるようなロングボードで、庶民はアライアというショートボード、とされていて庶民がオロを使用することは許されませんでした。
古代サーフィン
サーフィンの起源はとても古く、はっきりしていませんが、少なくとも西暦400年頃にはハワイを含む古代ポリネシアの人々の間で、サーフィンの基となるスポーツが普及していたとされています。元々は、カヌーのようなもので漁に出ていた古代ポリネシア人が、漁から帰る時に“波に乗って岸に戻る”、ということを覚え、波に乗る楽しさに魅了され、漁師だけでなく一般の人々の間でも波乗りが行われるようになったと言われています。カヌーはだんだん小さくなり、現在のサーフボードの原型である木製の板に乗るようになりました。
キャプテン・クックのハワイ発見
1778年、ハワイを発見したイギリス人探検家であるキャプテン・クック(ジェームス・クック船長)は、ヨーロッパ人で初めてサーフィンを目にしました。航海日誌には、板に乗ってサーフィンを楽しむハワイアンの様子が詳しく書き残されています。
ですが、彼の発見によってヨーロッパの宗教が押し寄せ、普及の妨げになるサーフィンが宣教師によって抑圧されてしまったのです。ポリネシアン文化は野蛮だ、という理由でしたが、良い波の日には誰も教会に来なくなってしまうことも一因だったようです。これにより古代サーフィンは衰退してしまいました。
近代サーフィンの父、デューク・カハナモク
20世紀になると、再びサーフィンが盛んになります。そのきっかけとなったのがレジェンド、デューク・カハナモク。ワイキキビーチに立つ彼の銅像はあまりにも有名で、名前だけは知っているという方も多いのではないでしょうか。1912年、ストックホルムオリンピックの競泳種目においてハワイ初の金メダリストとなったデュークは、オリンピック4大会で6つのメダルをとったという、まさに英雄のような存在でした。有名になるといろいろな国際大会に招待されるようになり、優秀なサーファーでもあったデュークは行く先々でサーフィンを紹介し、本土やオーストラリアなどの海外にも広めていきました。今や世界的なスポーツとなったサーフィンですが、このような地道な活動があったのです。
ちなみに、ワイキキだけでなくオーストラリアにもデューク・カハナモクのブロンズ像が建てられています。
現在では、ノースショアでは毎年サーフィンの世界的な大会が開かれるなど、ハワイのいたるところで多くのサーファーたちがサーフィンを楽しんでいます。 経験者だけではありません。ハワイでは初心者でも気軽にサーフィンを体験できます。ワイキキビーチでもレッスンがたくさん行われています。古代からハワイアンたちが味わってきた、波に乗る爽快感をぜひ体験してみてはいかがでしょうか。
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